フジテレビの人気月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』の主人公・千秋の母が友達と続けている貯金の話が、ネットで『ママがファンキーすぎ!』と、話題になっています。
友達がたくさんいる母・有里子(三田佳子)が“死ねない理由”を話す場面で永六輔さん(えい ろくすけ)の本のエピソードが語られました。
20数年来、友人たちと年に1万円づつ共同で貯金を続けているという意外な内容でした。
永六輔さんが、とてもいいお話をされる方だという事は知っていましたので、続・続・最後から二番目の恋のシーンの このエピソードは、永さんのどの本から引用されているのか?気になりました。
永六輔さん流の、『楽しんで生きる知恵』が知りたいな と思いまして、どんな本だったのか 気になったので調べてみました。
話の元になった永六輔さんの著書のタイトルは何か、気になる方は最後までご覧ください。
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【第6話 どうせならファンキーに年をとりたい】のエピソードについて
主人公の吉野千明(小泉今日子)の母親・有里子(三田佳子)が初登場して、ちょっと図々しくて、ファンキーな母が語る「死ねない理由」が、実に理にかなっていて、面白い発想だったので、ドラマ中の会話をたどって見ていきます。
和平(中井貴一)が鎌倉銘菓「鳩サブレー」を手土産に持参していて、34枚入りだと知って、有里子が「天才!」と絶賛するのです。
初対面なのにすぐにうちとけれるナイスな性格なお母さんでした。
実は、同世代の女性たちと「お友達の会」というのをやっていて、そのメンバーがピッタリ34人なのだといって、鳩サブレを分け合えるので「素晴らしー!」とお礼を言いました。
「それが、この前 丁度一人死んでね~!と相当 不謹慎な事を言ってるんですが、実に あっけらかんと打ち明けるのが気持ちいい母親です。そして・・・・

死ぬわけにはいかないのよ~
私ね、死んでたまるかっていうのがあるのね、
と切り出すと、「上を向いて歩こう」などの作詞でも知られる放送作家の永六輔さんが大好きで、永さんの本で 読んだ事を実践していると、興奮気味に続けます。

年寄りが仲間たちと共同で貯金をするっていう話があって、
それを実践してるのよ、私

え!そのお金で 皆で旅行に行くとか そういう話?

違う違う、使わない!使わない!!

(最初は38人が参加していたけど)
毎年1人1万円ずつ共同名義の口座に貯金するわけ、
とにかく使わないで毎年貯まっていく。

ん?!それで、何が楽しいの?

1年で38万、10年で380万 20年で760万・・・で、
ちょっとづつ死んでいく、今34人だから

で、貯めたお金を結局どうすんの?!

最後に、生き残った一人のものになるのよ~(笑)

ええええーー!!!

もうすぐ30年、1千万越えよ!死ねないわよーこれは。
死んでたまるかぁって感じよ、ここまで来たら
もうね、生きたい!とか、こういう事したいとかじゃないの
単純に、先に死にたくない、これ!だ・い・じ♪
普通は友達が亡くなれば暗い気分になるけど、その会では
「よし、1人減った。OK、あと何人だ?みたいなね」
と、ポジティブに捉える姿が勇ましく、そして無邪気にみえました。

永六輔さんって素晴らしいでしょー!もうね、最高なの
そして、こんなオチがありました。

さっきのさ、貯金の話
でもさ、最後まで残ったとして ボケちゃって
忘れちゃったらやだよねぇ~

それよねー、一番の心配は!
永六輔さんは どんな人?
有里子(三田佳子)さんが大好きな永六輔さんは、1933年(昭和8年)生まれ、2016年7月に亡くなられました。(享年83)
実家は代々東京の元浅草・最尊寺。住職の息子として生まれました。
永六輔さんは、住職には就かず テレビやラジオなどを中心に放送作家、作詞家として活躍しました。
軽妙な語り口を生かし、タレントとしても活動し、マルチプレイヤーとして活動を続けました。
特にラジオパーソナリティとしての知名度は高く人気がありました。
永六輔のどの本に出てくるエピソード?
永六輔さんは多くの本を執筆されています。
単なる作成にとどまらず、言葉の力で人々を感動させ、考えさせる力を発揮していく永さん。
200冊を超える著書があり、ベストセラーの「大往生」をはじめ、随筆やエッセイなど、ジャンルも幅広く執筆されています。
今回の 『続・続・最後から二番目の恋』で使われているエピソードは、永六輔さんの代表作と言える「大往生」の作品のなかに書かれているお話でした。
第三章 『死』”生まれてきたように死んでいきたい” の中のわずかな一節に出てきます。
長生きしよう!っていうグループ
永六輔さんが、親しくしていた水の江瀧子さん(女優、映画プロデューサー、タレント)という方がいて、おそらく日本で初めての生前葬をした方と思われます。
水の江さんと 生前葬の翌日に、電話で話したエピソードとして書かれています。
永六輔さんや、水の江瀧子さんが、やっていたというわけではありませんが、『長生きしようってグループがありまして・・・』と、伝え聞いている様子で書いてあります。
永六輔さんの本は 初めてですが、ハッとさせられることが多いです。
和尚さんの私的な説法を聞くような、、軽快さがあるので、若輩者の私からしても 読みやすいステキな一冊でした。
まとめ
人気月9ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』は、毎回ほのぼのさせてもらえて 笑えます。
無理しなくてもいいんだな。。。と、毎回肩の力がほぐれるような効果をもらっています。
第6話の「どうせならファンキーに年をとりたい」で、実家で枕投げするシーンがありました。
めちゃくちゃ重たそうなズシン!とくるそば枕が、見ていて可笑しすぎたので、再生して何回か見てしまいました(笑)
ズン!!っと重みが伝わってきて、和平さんが一瞬息が止まってしまってるような気がして、、、なので、仕返して投げる時には、あえて、優しく足元とか狙ってあげてるような、、、イチオシなシーンです!
無邪気に接する事ができる相手がいるのって、心が解放されるのでしょうね、見ているこちらも 解放されていくようでした!
最近するドラマの話題で一番多いのは、このドラマです。早くも今年一番のヒットドラマになりそうです。
最後に、「子供叱るな 来た道だもの 年寄り笑うな 行く道だもの」という有名な言葉がありますが、
これは、永六輔さんの作品の中で紹介され、広く知られるようになった言葉です。
私の記憶では、昔ドラマの中で聞いたことがあることわざなのだと思っていたのですが、永六輔さんが制作にも関わっていたのだと思います。
何十年もたって、ドラマのタイトルもよく覚えていないのですが、この言葉だけば頭にしっかりと刻まれています。
不思議なほど、記憶に残るフレーズです。これが、『言葉の力で考えさせる』ということなのでしょう。
永六輔さんのつむぐ言葉に 触れることで、年の重ねかたに深みがでて、楽しみに代えて生きれるのだろうな、と思えました。
長生き貯金とか、共同貯金というお金を切り口に、人の底知れぬ執着心を長生きの喜びと結びつけるなんて、凡人には思いつかない発想です。
永さんの本「大往生」にたどりつけてよかった!というのが正直な感想です。
永さんの独自のユーモアにもっと触れてみたくなった方へのお手伝いになればうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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