こんにちは!とめとです。
突然ですが、皆さん自転車に乗りますか?
「どうやってバランスをとっているか、言葉で説明してください」と言われたら……どうでしょうか?
「うーん、なんとなく体で覚えてる」「感覚でやってるからわからない」ってなりませんか?
実はこの「できるけど、説明できない」知識のことを、暗黙知(あんもくち)と言います。
「暗黙知のAI化に国が8億円」なんて見出しを見て「え、何それ?」と思った方も最近多いかもしれないですね・・・実は私がそうでした。
今日はそんな「暗黙知」について、経済ニュースに詳しくなくても(私も詳しくないです!)すっと理解できるように、かみ砕いてお話ししていきますね。
暗黙知って何?
暗黙知を一言でいうと、経験や勘で身についていて、言葉にしにくい知識のことです。
この言葉を作ったのは、ハンガリー出身の学者マイケル・ポランニーという方で、「私たちは、語られる以上のことを知っている」という名言を残しています。
で、この暗黙知の反対が形式知(けいしきち)です。
形式知は、マニュアルやレシピのように、文章や数字で書ける知識のこと。
つまり、お母さんがつくる肉じゃがの、あの味。
「醤油はこのくらいかな」と目量で入れて、「この色になったら火を止めて」と鍋の様子を見ながら仕上げるあの感じ。
あなたの暮らしにも暗黙知はある
愛犬を飼っている方ならこんな経験もあるのではないでしょうか。
「今日はいつもと様子が違うな」と何となく感じて動物病院に連れて行ったら、本当に体調を崩していた!というような事なのですね。
なぜ今「暗黙知」がニュースになっているの?
ここからが今話題になっている部分です。
日本はいま、あらゆる業界でベテランの引退が進んでいます。
工場の熟練職人、建設現場の技術者、老舗の料理人。
長年の経験で培われた「あの人にしかできない仕事」が、その人の退職とともに消えてしまう。
これは企業にとって本当に深刻な問題です。
そこに注目されているのが、暗黙知をAIに学ばせようという取り組みです。
経済産業省は「GENIAC」というプロジェクトに、総額約8億円の懸賞金を設け、国産AIの開発を後押ししています。 さらに2026年5月には、AIスタートアップのストックマークが国内大手16社と組みで、企業が取り組む暗黙知をAIが活用できる形に変換する大型プロジェクトを立ち上げました。
つまり、お母さんの肉じゃがのレシピを、AIがお母さんの隣に立って覚えようとしている。そんなイメージです。
でも、AIがあれば暗黙知は要らなくなるの?
ここが大事なポイントで、答えは「そうはならない」です。
暗黙知をAIに学ばせるには、まず人間がその知識をある程度言葉にする作業が必要です。
職人さんに「なぜここで火加減を変えるんですか?」と丁寧にヒアリングして、行動や判断の裏にある理由を引き出していく。
AIは魔法ではないので、材料がなければ学べません。
それに、暗黙知の中には「その場の空気を読む力」や「人の気持ちに寄り添う判断」のように、データ化しにくいものもたくさんあります。
だからこそ、これからの時代は「暗黙知を持っている人」と「AIの力」を掛け合わせることが大切だと言われているんですね。
どちらかだけでは足りなくて、両方あってはじめてうまく回る。
まとめ:あなたの中にも、すごい知識が眠っている
ここまで読んでありがとうございます。最後にちょっとだけ伝えたいことがあります。
暗黙知って、な職人やベテランだけのものではありません。
毎日ごはんを作っている人、接客をしている人、子育てをしている人、犬と暮らしている人。
みんなそれぞれに「言葉には短いけど確かに持っている知恵」があります。
そしてそれは、AIの時代になっても簡単には置き換えられない、あなただけの財産です。
今回のニュースをきっかけに「暗黙知」という言葉を知った方は、ぜひ一度「自分の暗黙知って何だろう?」と考えてみてください。
きっと、思っている以上にたくさん出てきて、ちょっと自分のことが誇らしくなるんじゃないかなと思います。


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